細川俊夫 オペラ『松風 MATSUKAZE 』アジアプレミア公演 in 香港

日本はもとより世界的な活動を繰り広げられている作曲家細川俊夫氏のオペラ『松風』(2011年5月モネ劇場(ブリュッセル、ベルギー)初演)が10月末に開催される香港の”New Vision Arts Festival”のオープニング作品として全曲アジア・プレミア上演されます。
New Vision Arts Festival 新視野藝術節
Opening Programme; Matsukaze
Sasha Waltz & Guest


『松風』作品紹介をお読みいただいたらお分かりのように、この作品の原作はあの世阿弥の『松風』。したがって日本人にはかなりなじみの深いお話かと思います。欧米各地で何度も上演されているこの『松風』ですが、日本では準・メルクルさんが『松風』のアリア一部演奏されたのみで、日本での全曲演奏は残念ながら実現していません。

今回の公演で注目されるのは日本代表するソプラノ歌手半田美和子さんが主役の松風役に初挑戦!ですね。ヨーロッパでは松風役はカナダ人ソプラノ歌手が演じていましたが、香港では半田さんが日本人の主役を日本人歌手としてとしてどのように演じるのか、実に楽しみです。
半田美和子 2016年10月香港にてオペラ「松風」出演決定!(ジャパン・アーツ)

個人的ですが、『松風』の舞台になるのは僕が育った神戸の須磨、そして大学の下宿先は『松風荘』だったので(これはあんまり関係ないか・・・)、このアジア・プレミア公演を香港で観られるとは、何か縁深いものを感じますねえ。

なお公演期間中、細川氏ご自身が『松風』の解説、という貴重なチャンスも予定されています。
Public Showcase
Speaker: Toshio Hosokawa (Composer, Matsukaze)
Conductor: Lio Kuok-man

hiro
クラオタ歴30数年。 香港在住。 クラシック音楽や映画などについて、日本語紙に時々寄稿しています。