指揮棒は魔法の杖? マエストロが語る指揮棒考/エックハルト・レルケ

指揮棒は魔法の杖? マエストロが語る指揮棒考
“Der Taktstock”
Eckhard Roelcke

指揮者関連の本はやはり音楽を中心に語られるのが殆ど、ってかそれが普通ですが、この本は指揮棒の長さや材質、指揮棒無しで指揮する事の良い点や悪い点、思い入れたっぷりに自分の指揮棒との出会いについて、ハイティンク、アシュケナージ、レヴァイン、ブーレーズ、エッシャンバッハ、Sirコリン・デイヴィス、ハーディング、マズア、アルブレヒト等世界で活躍する39人の指揮者がひたすら指揮棒を中心について語っている一冊です。
ニューヨークのメトロポリタン・オペラのティンパニー奏者リチャード・ホロヴィッツさんやロイヤルコンセルトヘボウの事務局のヘンク・ウンメルスさんが作る指揮棒が一番よく出来ている!!!と語る指揮者が実に多いのにはビックリ。
指揮棒を指などに誤って刺してしまった指揮者って結構多いんですね、アブナイアブナイ。その事があってか『それにしてもなんとも気の毒なジャン=バティスト・リュリ』と何人もの指揮者が呟いているのが興味深い。

hiro
クラオタ歴30数年。 香港在住。 クラシック音楽や映画などについて、日本語紙に時々寄稿しています。